仕事を辞めてから、月収が3分の1に激減し、生活が苦しくなった時です。
就職氷河期の影響で新卒内定が得られず、まずはアルバイト生活をしながら日本一周の旅に出ました。その後、物流系企業に就職し、飲食業界2社で合計8年間勤務した後、通信業界に転職しました。そして3年後、友人が飲食店を経営している縁もあり、再び飲食業界に戻りました。
このように転職を重ねつつも、順調にキャリアをステップアップしてきた中で、2023年5月、社内の人間関係や全責任を一手に引き受けることに疲れ果て、勢いで退職しました。これまでの経験から、すぐに次の仕事が見つかると楽観的に考えていましたが、年齢や直近での退職理由が響き、思うように決まりませんでした。結果、自分一人では何もできないという現実に打ちのめされました。
それからは、さまざまな転職サイトで数えきれないほどの企業にエントリーし、希望年収も下げて挑戦を繰り返しましたが、それでも内定は得られず、最終的に8月から派遣として働くことに。勤務当初は、9時から17時までの定時、残業なし、仕事の責任も軽く、ストレスフリーな生活に一時は満足していました。しかし、初めての給与明細で目にした18万円という金額に愕然とし、わかっていたはずなのに改めて現実の厳しさを痛感し、落ち込みました。
生活費や育児さえままならない月収にまで落ち込み、貯金を切り崩し、株も売却してなんとかしのいでいましたが、いよいよ底が見え始めた頃、「もうなりふり構っていられない」と決意し、1日24時間を有効活用するために副業を探し始めました。
そんな折、自宅から駅までの通勤途中に新しくオープンするサウナのオープニングスタッフ募集を見つけ、ダメ元で応募。すると、まさかの採用が決まりました。10月の終わりからは、平日の昼間は派遣、夜はサウナで週5日働く生活がスタートしました。周囲は学生アルバイトが中心でしたが、社長や責任者からのアドバイスを素直に受け入れたことで、すぐにアルバイトリーダーに昇格(40代でアルバイトリーダーという状況も面白く感じていました)。
一生懸命取り組んで時給が上がることが、学生時代以来の嬉しさを思い出させ、誰かに必要とされ、期待に応える楽しさを再認識しました。その頃から、昼の派遣の仕事があまりに楽すぎて、やりがいの大切さにも気づくようになりました。
現在では、サウナの経理を委託で任され、副収入を得ています。また、2023年5月に揉めて辞めた会社からの誘いを受け、復職してマーケティングに専念することで、前向きに仕事に取り組んでいます。サウナのアルバイトは週1〜2回に減らしましたが、現場感を失わないために続けています。
精神的な安定は本当に大切です。もし学校や会社の環境が自分に合わないと感じたら、勇気を持って一度離れても大丈夫。しっかりとリセットし、新しい環境でゼロから真面目に取り組めば、必ず道は開けます。また、最初から社員やアルバイト、フリーランスなどの雇用形態にこだわる必要はないと思います。大切なのは、自分に合った働き方を見つけることです。
以前の収入に固執して、維持しようとする気持ちは理解できますが、まずは新しい職場で実績を積み重ねれば、あとからでも給料は上げられます。また、空いた時間を活用してアルバイトや副業をすることで、収入を補うことも可能です。1日24時間、1週間168時間を有効に活用し、自分の可能性を広げていきましょう。
現在、飲食業のマーケティングを本業としながらも、サウナのアルバイト、経理の委託業務、他社のSNS運用代行、飲食業のマーケティングコンサルティング、インフルエンサーの手配など、気づけば4つもの副業を抱えるようになりました。今後は、本業で培ったスキルを活かし、マーケティングの分野でさらにコンサルティングを提供できる企業を増やしていきたいと考えています。また、本業のチームメンバーを増やし、作業中心からマネジメント中心へとシフトしていく予定です。どんなに多忙でも、週1回のサウナ現場での仕事は続けていきます。(無料でサウナに入れるのも大きな魅力ですし!)
人生の最後に、「いろんなことに挑戦して本当に楽しかったな」と思えるように、これからも新しいことに挑戦し続けていきます。